海外投資不動産鑑定評価ガイドラインに関する基本認識

2008/11/1


株式会社立地評価研究所 大阪本社
不動産鑑定士 井門晃

投資活動の国際化に伴うクロスボーダー評価を目指して
当ガイドラインにはその前段において「海外投資不動産についての不動産鑑定士による鑑定評価の標準的手法について示すものである」と記載されている。
J-REITの海外不動産の組入れ解禁により、投資活動の国際化はますます本格化するだろう。このような環境下で、日本の不動産鑑定士にとっては、従来は国内の不動産だけを対象に、国内の不動産鑑定を前提として作成された「不動産鑑定評価基準」に基づく知識や経験によって評価業務を行えばよかったものから、“クロスボーダー評価”を目指し、海外の法制度税制、社会・経済情勢、市場動向、そして不動産慣行といった情報を的確に把握(信用)できる「人脈・ネットワーク構築能力」、さらに海外との英語等による「コミュニケーション能力」も要求される。不動産鑑定業界にとって、まさに変革期が到来したといえるのではないだろうか。

index
ガイドラインの策定背景
不動産投資のグローバル化
不動産投資リスクの分散効果
ガイドラインのポイント
海外不動産の鑑定評価の基本的実施方法
現地鑑定人との連携・共同作業の方式と推進方法
対象国・地域
ガイドラインの位置づけ

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