商業施設投資マーケット ~証券化市場を中心とした商業施設投資動向~

2011/11/1


株式会社立地評価研究所 東京支社
不動産鑑定士 馬場 努

商業施設投資マーケット ~証券化市場を中心とした商業施設投資動向~

リーマン・ブラザーズの経営破綻(いわゆるリーマン・ショック)以降の世界的な景気後退の影響により、ここ数年は、国内商業施設開発計画の延期や凍結が急増していたが、2010年に入り大手企業を中心に徐々に動き出す兆しが見え始めている。
このようにやや動きの見えてきた商業施設開発であるが、一方では、人口減少や少子高齢化等による国内マーケットの縮小にどう対応するかといった構造的な問題もある。但し、世界的に見れば、現在の日本のマーケット規模に対する期待は依然として高く、何らかのかたちでポートフォリオに組み込んでおきたいとする海外投資家も多い。本稿では、このように転換期を迎えた不動産投資マーケットについて、わが国の証券化市場の現状と動向を把握し、そのなかでの商業施設投資の特徴及びテナントとなる小売業界の最近の動向を把握することにより、国内における商業施設投資マーケットを概観することとする。
なお本稿は2010年11月に脱稿したもので、東日本大震災の影響は考慮していない。

index
0.はじめに
1.不動産証券化市場の現状
2.商業施設投資の現状と動向
3.業態別に見た最近の小売業界の動向

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