2025.05.27

コラム

ニュースリリース

EXPO2025

株式会社立地評価研究所 大阪本社 吉田 智範

今、大阪では55年ぶりの万博が開幕し、国内外から観光客が集まっています。会場まで延線した大阪メトロ中央線は警備や本数が大幅増となり、市内の宿泊施設も好調のようです。私は、開幕前から非常に楽しみにしていたこともあり、開幕から10日もたたないうちに遊びに行きました。テーマパークとして捉えると、来場者数はGW期間を含む1ヶ月間で300万人を超え(5月25日の速報ベースでは400万人を突破したようです)、一日平均でいうと開幕1週目は約9万人程度、4週目では約11万人(東京ディズニーリゾートの24年1年間の入場者数が2,756万人、単純平均で約75,000人)と報道されており、前評判からすると健闘しているのではないでしょうか。関西圏のボルテージも徐々に上昇している気配ですので、暑くなる前の今がチャンスと考えております。

さて、私はとある日曜日の11時に入場予約して会場に向かいましたが、この時間であれば割とスムーズに入場できました。まず、今回のシンボルとなっている大屋根リングは圧巻で、建築物としての存在感もありながら、場内の動線として機能しており、屋上からの景色は、各パビリオンを確認することもできます。また、リングの下にベンチも多く設置されており、雨や日除けのレストスペースとして、快適な空間を演出しています。肝心のパビリオンについては、予約の方法が難しいとの批判がありますが、まずはアプリをダウンロード、遊びに行く日のチケットを事前に購入しておきます。予約については、第1~5希望まで選択できる7日前抽選予約、比較的予約が空いている2ヶ月前抽選予約、また、3日前にも予約可能な枠があり、すべてが希望通りというわけにはまいりませんが、混雑から何もできなかったということにはならないような仕組みとなっています。当日、入場してからも空き予約が1枠あり、こちらはキャンセルなどで流動的なため、運が良ければ希望の時間に人気のパビリオンに入場できるかもしれません(私はこの枠でシグネイチャーパビリオンの一つに並ばず入場できました)。もちろん、予約制のみではないので、人気のパビリオンには行列もできています。また、入場者の増加によって、予約自体が混雑して確保しにくくなってきていますので、何らかの解決策が期待されるとことです。食事については、外国の本格的な料理や万博の特別メニューがいろいろ提供されているようですが、パビリオン程の予約システムはなく、お目当てのレストランに行っても行列がすさまじく、人気商品については品切れや行列を制限している状況もあり、ゲストとしては不満が残ると思いますが、こちらも今後解消されていくことを期待しましょう。

今回の万博は、デジタル化によって、少しの待ち時間で予約したパビリオンを楽しめるよう工夫がなされており、既にディズニーリゾートやUSJでは入場も人気アトラクションもアプリでスマートに遊ぶスタイルが人気となっているようですが、いずれも改良の余地はありそうです。今後のレジャーについては、DXを当たり前に駆使し、「待ち時間が発生しない」、「待ち時間があっても退屈しない」等の「快適性」が厳しく求められるのだろうと感じています(TDR、USJでは、アトラクションの予約自体に課金を求められますが、万博のパビリオン予約は無料です)。その流れは、テーマパークのみにとどまらず、日常にも浸透していますので、デジタル化になじめない世代の方々にとっては困惑するかもしれないですが、損をしないよう新ツールを使うことをためらわず、貴重な余暇を最大限享受できるよう心掛けたいものです(誰にでも簡潔でわかりやすいシステムの開発、導入も進むと嬉しいですね)。

今回の万博が成功なのか失敗なのかは捉え方によっても判断が分かれるところであり、具体的な数字としての評価は終わってみないとわかりませんが、世界の最新技術やアートが集まっている事実には変わりはないので、賛成した方も反対した方も皆さんで楽しんでみてはいかがでしょうか。特にお子様がいるご家庭にとっては貴重な体験になることは間違いありません(ベビーカーがあると優先して案内してもらえるパビリオンもあります)。まだまだ10月まで開催中ですので、私自身は、デジタル化したシステムをうまく活用し、全力でよりよく楽しもうと画策しております。

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