不動産鑑定士 本間和幸
観光ホテル・旅館の経営動向・収支構造から鑑定評価上の問題点を分析
商業系不動産の評価では何よりも現状キャッシュフローにとどまらず、ポテンシャルを反映したフィジビリティスタディが重要であるが、ホテルを含む商業施設等の評価においては、評価項目が多岐にわたり、従来の不動産鑑定評価の知識のみでは対応できないのはいうまでもない。本稿は、ホテル・旅館業界についてのレポートである。特にここでは、宿泊産業で頻繁に掲載されるシティホテル等のセグメントではなく、日本型ともいうべき観光ホテル・旅館を中心に、その経営動向、収支構造、評価上の問題点などにスポットをあてる。
index
旅行マーケットの動向
（1）旅行市場の概況
（2）国内宿泊旅行の動向
（3）近年の観光・旅行業界の特徴
ホテルの定義と経営動向
（1）ホテルの定義と日本旅館
（2）ホテル・旅館の経営状況・倒産実態
観光ホテル・旅館の経営動向と収支構造
（1）観光ホテルの特徴
（2）観光旅館の経営動向
（3）観光旅館の経営形態等
（4）観光旅館の収支構造等
ホテル・旅館評価上の問題点
（1）ホテルの投資利回り
（2）ホテルのリスクプレミアム
（3）ホテル不動産市場の未成熟とホテル統一会計基準
（4）総括