ヘルスケアマーケットの概観と病院の鑑定評価

2008/11/1


株式会社立地評価研究所 大阪本社
不動産鑑定士 芳賀美紀子

病院の特殊性をふまえた経営収支分析やリスクの把握を
2007年夏頃から米国に端を発するサブプライムローン問題が深刻化し、直前まで“ミニバブル状態”と表現されていた日本経済も、ここにきて少なからず影響を受けていることは疑う余地がない。しかしながら、ここ数年来活発化してきた日本における不動産投資や事業再生の動きが、一気に停滞し、悪化の一途を辿っている…という状況ではないことも事実である。むしろ、“良好な案件”の減少により、不動産投資や事業再生の分野における新たな市場を求める動きについては、確実に読み取ることができ、“最後に残された不良債権分野としての病院と学校”に注目が集まっている。そこで本稿では、ヘルスケアマーケットの概要と医療業界特有の規制をふまえた鑑定評価上の留意点について報告する。

index
0.はじめに
1.病院についての基礎的事項
2.医療業界の動向
3.医療機関に関する法制度の成約
4.医療機関のマーケティング
5.病院の評価

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